ウッドタワー工法の実力発揮 岩手県JR山田線の現場報告

平素は当研究会にご支援ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
会の発足から8ヶ月が経過し、その間、当工法の普及が着実に進んでおります。

さて、2015 年12月にJR山田線(岩手県盛岡市)松早駅〜平津戸駅間において大規模な地滑りが発生、現在に至っても運休が続いております。関係各位が復旧に向けて各工事が進む中、近接する地滑り斜面の危険木伐採を施工するだけでなく、ウッドタワー研究会が指導者を派遣して当会の会員でもある徳風様の技術指導を兼ねて「人材育成」も目的に伐採搬出工事が2016年7月よりスタートしました。

現場は今まで経験した事が無いような難所中の難所。地滑り対策として監視用の伸縮計が15ヶ所、地盤のズレを計測するプリズムが15ヶ所ほど設置されており、伐採樹木を落下させ少しでも地面に衝撃を与えようものなら直ぐさま警報機が作動、眼前を走る県道が4kmに渡って即座に通行止めになるという仕組みになっていました。しかも伐採樹木は樹齢100年以上の巨木ばかり。

最高レベルの慎重さと技術が求められる中、静かに静かに枝・幹の伐採搬出作業が始まりました。そして工事開始から4か月後の10月初旬、感無量の中、工事完了を迎えたのです。お陰様でその間、1度も警報機を鳴らす事無く、もちろん無事故で工事を完了する事ができました。

まさしくウッドタワー工法であればこそ可能であった工事と言えます。
様々な困難がありましたが学び得たものは非常に多く、この経験は当会会員の貴重な財産となると確信しております。

 

難現場に臆することなく工事にあたってくれましたアーバーワークス様、ディープフォレストファクトリー様、武蔵ツリーサービス様、徳風様、そしてマルイチ様、皆様のご協力により無事終了することができました。誠にありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。

伐採工事は完了しましたが、山田線の復旧はまだ道半ば。1日も早い全線開通を願うばかりです。