第7回 ウッドタワー検定会 ご報告

1に力学、2に力学、3 4がなくて、5に力学

いつもこのブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 

今日は平成301015日・16日の両日に実施した、ウッドタワー技能検定試験の様子をご報告します。

 

この検定試験の目的は確実な「安全知識」と「安全技術」の習得です。試験形式にすると、自分の間違えたところがいつもに増して脳裏に残ります。悔しい思いは脳回路を活性化させ、知識や技術をより深い理解「解った」に導いてくれると感じています。

また、今年の台風21号、24号ではJR沿線に多数の木が倒れ、大きな輸送障害が発生しました。安全性、作業性、経済性に優れた本工法は、JR様からのニーズも従来に増して高くなっています。そのためには沿線近接木を適正に管理できる「安全技能者」の育成が急務となります。

ウッドタワー工法に求められている安全は「究極の安全」です。そこに必要は「技能」は

・平常心から生まれる冷静な判断力

・安全正確な技術

・毎日の仕事をこなせる体力と体調管理

の心技体です。そこへ更に「知識」が求められます。「何が危険」で「何が安全なのか」正しい知識を身に付ければ事前に危険因子を取り除くことが出来ます。枝や幹の動きはすべて「力学の知識」です。そして、リギング専門用語を仲間と共通認識すれば「勘違い」がなくなり事故防止につながります。

 

そして重要なのが、リギングの安全性はチームワークの良し悪しで決まると言っても過言ではありません。それぞれの行動を起こす前に言葉にして相互理解を促す「確認会話」を安全の基本としています。審査基準もこの点を重要視しています。

 

実技試験の内容は

   チーム内の確認会話が出来ているか。

   上下作業のルール(相手の返答を聴くまで動かない)が徹底しているか。

   器材の正しい設置と正しい操作。

   危険地帯に入らない。

   クライミングとリギングに必要なノット20種。

   ロープセッティング、システムの設置、クライミングポイントの移設。

   重心移動(リムウォーク)

   チームリギング

 

筆記試験の内容は

   力学の基礎知識。

   ウッドタワー用語の知識

 

です。

「究極の安全」を目指して、本技能検定試験は確実な安全知識と安全技術の習得が問われる内容になっています。


結果は、新たに準1級合格者が1名、準1級への昇級者2名が認定されました。おめでとうございます!

 

7回ウッドタワー技能検定試験 結果発表

1級    高柳 圭さん こだま樹業

準1級   高橋直喜さん 真和工業 株式会社

準1級   今野 颯さん 株式会社 マルイチ

準1級   柿崎康広さん 真和工業 株式会社

準1級   神保圭吾さん 神保林業

 

今回、残念ながら昇級に至らなかった方がいらっしゃいます。実技は目標に達成しておりますが、「ウッドタワー用語」「力学」の理解が不足しております。是非、「ウッドタワー用語集」を最低3回熟読してください。そして、力学はツリーワークの場面ごとに設定した「入門編」のテキストを千葉支部長の三崎様が作成中です。ご期待ください!検定試験終了後、TさんとKさんは早速「マンガで分かる物理 力学編」新田英雄(オーム社)を購入されていました。

 

今回の悔しさを胸に、しっかり復習されて次回のリベンジにしてください。スタッフ一同またのご参加を心からお待ちしております。

 

最後に、検定試験に参加された皆様、そして講師及び参加者を快く送り出していただいたお勤め先のみなさまに、この場をお借りして心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。

お陰様で受講者及び講師にケガもなく、無事終了出来たことを感謝しております。

 

また、場所を提供してくださった山主様、スワンレイク長柄の皆様、青葉緑化工業株式会社の担当者様、大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

これからも 当研究会、当工法の発展のためにご協力をよろしくお願いい致します